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ものくろ 第2話

Category: ゼノギアス  
モノクローム 第2話です。

カレルレンとソフィアの脱出劇(というほどの話でもないけど)
アクションは難しいです…

国会図書館でパーフェクトワークス読んだけど…本を人にお願いして出してもらうから恥ずかしいですね…
 



モノクロームのふたり 第二話



「ソフィア様、どこに行かれるのです?」
修道院を走り抜けている途中、女の声がした。

ベールを被った修道女。カレルレンにはその顔に見覚えがあった。
「ナハシュ、どういうつもりだ?」
「あら、カレルレン。それはこっちの台詞よ。その女をどこに連れて行くつもり?」
ナハシュ。彼女もカレルレンと同じ傭兵団の一員。内部に潜り込んだりする諜報部に所属している。
「おまえには関係ない」
ターゲットを逃がそうとしているこの状況で味方に見つかるのはまずい。どうにかして切り抜けなければ。カレルレンは考えを巡らせた。
「それは困るわ。私もクライアントに死体を引き渡さなきゃいけないんだもの」

「クライアント? どういうことなの、あなたはシスターではないの?」
事情がのみこめないのか、ソフィアと呼ばれた少女が話に入ってきた。

「世間知らずのお嬢様、何も知らないあなたに教えて差し上げましょう」
そう言ってナハシュはゆっくりとソフィアに近づいていった。
「私は陛下の命を受けてあなたを殺しに来たの」

「じゃあ、今までの食事に混ぜられた毒はあなたが…」
ソフィアの顔からすっと血の気が引いた。
「そう、察しがいいのね。もっともあなたじゃなくて無関係な人たちを殺しちゃったけど」微笑みを浮かべながら、ナハシュは歩み寄る。「あなたは私さえいなければ、と仰っていましたよね?今、お望み通りにして差し上げましょう」

「どけ! 後ろに隠れていろ!」
反射的にカレルレンは庇うように前へ出た。間一髪でナハシュの一撃を短剣で受け止める。
「カレルレン、あなた裏切る気?」
「俺の中の目的が変わっただけだ」
「そう…組織の掟では、裏切り者は抹殺せよ、だったわよね」
彼女の目の色が変わった。どうやら本気でいくようだ。

腕の仕込みナイフを煌めかせ、彼女は飛びかかってきた。

「遅い」
短剣でナハシュの攻撃をはねのける。
彼女がよろめいた隙に、腹部への一撃を入れた。
剣を抜くと同時に血が滴り落ちる。

「このままで済むと思わないことね…組織はどこまでもあなたたちを追い詰めるわ…」
そこで彼女は力尽きたかのように崩れ落ちた。

「逃げるぞ」
カレルレンは呆然としていたソフィアの手を取り再び走り出した。



修道院を出て、すこしはなれたところにある、森の中でカレルレンは立ち止まった。
「大丈夫か?」

「なぜ…殺したの?」
睨みつけながらソフィアは言った。
「そんなに死にたいのか。あの状況で殺さなければこっちが殺られていた」
カレルレンは呆れ気味にため息をついた。
「殺さなくても逃げるだけなら他に方法があったはずよ!」
「あんたは何も知らないからそんなことが言えるんだろ」

------世間知らずのお嬢様。
さっき言われたナハシュの言葉が脳裏に蘇る。わたしの無知のせいで多くの人が犠牲になった。
わたしがなにも知らなかったから。
「…わたしはもう誰にも傷ついて欲しくないだけなの」
悔しそうにソフィアは俯いた。



森の奥を進んでいくと、廃屋があったのでふたりはそこで夜が明けるのを待った。

寝付けないでいると枕元のカレルレンの荷物が目に入った。
荷物のうちのひとつには見覚えがあった。ナハシュを殺した短剣だ。
ソフィアは半ば無意識に手を伸ばした。
鞘から抜くと暗闇の中に輝く刀身が見えた。
ゆっくりと刃を首もとにもってくる。

わたしさえ死ねば、すべてを終わらせれば……

「やめろ!」
飛び起きたカレルレンが短剣を奪い取ろうとする。
しばらくもみ合った後、剣はソフィアの手の届かないところへ飛んでいってしまった。

「どうして……」
いままで溜まっていたものが一気に込み上げてくる。
「どうして殺してくれなかったの!?」
ソフィアには溢れてくるものを止めることができず、力任せにカレルレンの胸を叩いた。彼はしばらく無抵抗にソフィアを眺めていたが、やがて優しく包み込むように彼女を抱きしめた。
「すまない……」
ソフィアは暴れることをやめたが、涙を止めることはできなかった。



-----これで良かったのだろうか?
泣き疲れてしまったソフィアの寝顔を見ながらカレルレンは考えた。

あの修道院から助け出したことは、真に彼女の幸せとなり得るのだろうか?
彼女の望み通り殺めた方が、彼女にとっても自分にとっても良かったのでは……?

いいや、わかっている。
あのときの自分には“殺める”という選択肢はなかったのだ。

殺さなかった。否、“殺せなかった”のだ。


“ありがとう”
あのときの彼女の笑顔が今も胸に焼き付いている。

この気持ちを何というのか、今のカレルレンにはわからなかった。


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misa

Author:misa
ファイナルファンタジー好きな方、いっしょに話しませんか?
管理人がプレイしたシリーズは1~10,12。タクティクスそのうちクリアしたのは3,4,6~10。
その他ゼルダの伝説、ドラッグオンドラグーン、ゼノギアスも少しかじってます。

ただいまクロノトリガープレイ中だよ!!

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